◆野鴨◆シアター1010ミニシアタ-/2007.11.23

2007–11–29 (Thu) 23:01
nogamo_ig.jpg

【上演企画書】
輝かしい命を持った13歳が自らの手でその命を絶った
誰もがその事件の当事者である

「野鴨」…ヘンリック・イプセン作/タニノクロウ演出・上演台本
/笹部博司企画・上演台本/プロデューサー・野平久志

--------------------------------------------------------------------------
空を飛ぶ翼を、銃弾で撃ち抜かれ、二度と飛べなくなったノガモとは、
夢見る力を、現実という銃弾で粉々にされしまった人間のことである。
それでも彼らは生き続ける。人間を見に来て欲しい。
人間ほど面白いものはないのだから。
--------------------------------------------------------------------------

【出演】
石田えり………………ギーナ・エクダル
高汐巴…………………セルビー夫人
手塚とおる……………ヤルマール・エクダル
保村大和………………グレーゲルス・ヴェルレ
藤井びん………………老エクダル 
マメ山田………………ペテルセン
鎌田沙由美……………ヘドヴィク・エクダル
石橋正次………………レリング医者
津嘉山正種………豪商ヴェルレ

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【イントロダクション】
イプセンの「野鴨」ほど、悲惨で残酷でグロテスクな物語はないように思える。そして同時に、優しさと美しさと厳かさに包まれている。野鴨とは、一人の男に粉々にされてしまった一家を象徴したイメージである。それをイプセンはこのように書いている。「野鴨が突然、銃で撃たれる。野鴨はすぐに真っ直ぐに水底に潜る。潜るだけ潜って、藻や水草にかじりつく。そこが野鴨の死に場所で、死を決意した野鴨はそうやって二度と水上には浮かび上がってこないのだ。しかしそこにおせっかいな犬が、その野鴨を水底まで追いかけ、咥えて上がってくる。そして、傷ついた野鴨は、家畜のように餌を与えられ、いつのまにか野生を失い怠惰な生き物と成り下がっていく」今回のコンセプトは、そのイメージをそっくりタニノクロウに渡し、それが彼の内部でどう化学変化を起こすかを試してみるというものである。タニノクロウは庭劇団ペニノなる不思議な劇団の主宰者である。タニノクロウは、日本の演劇の中にあって、間違いなく国際級の才能を持つ演出家である。夢見る力という点において、彼の頭脳におけるイメージの展開力は、ロバート・ウィルソン級であると言っておこう。彼はきっとイプセンの書いた、悲惨で残酷でグロテスクな「野鴨」という物語を、果てしなく美しく優しく厳かに描き出すことだろう。
《メジャーリーグHPより引用》
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

メジャー・リーグのHPに記載されていた、公演企画があまりにも面白そうだったので、
観てきました。
原作者や作品に対しての予備知識が全然なかったのでパンフを買って、
開演前にサクッと予習〜。
パンフ代300円也。リーズナブルなお値段で大変嬉しかったりする。
大きな劇場も、通常のグラビア入りのパンフとは別に、こういった簡単で低価格なものを
売ってくれたら、どんなに嬉しい事か(笑)。
必要な情報をテキストにまとめたものだけで十分だと思うんだけどね。

会場の中に入って思わずびっくり。フロア全体が森になってました。
最初は作り物の木かと思ったんだけど、後でパンフを読んだら
安曇野の森から切り出してきた、ほんまもんの木だという事が解った。
多分、登場人物を、森の中に棲む“野鴨”と見立てて作った舞台セットなんだろうけど
この森が、ライトのあて方によって、微妙に変化していき独特な雰囲気を作っていた。
恐ろしく美しかったです。
客席はその四角く作られた森の2辺を挟むようにセットされていて、列も3列しか無かった。舞台と客席との距離が殆んどなく、目先数メートルの位置で役者が演じるという
今迄、経験した事が無いシチュエーションでの観劇となり、
貴重な体験をさせて頂きました。
しかし、これだけ美しい舞台で、たった90席しか客席が無いなんて
なんて、贅沢な舞台なのだろうか。てか、全然採算がとれていないような気がする(笑)
本当に、よく作ったよ。
今回この舞台に携わった関係者全ての皆さんに深々と頭を垂れたい気分になったな。
で、劇の感想なんですが、
なんつーか…イプセンってちょーっとやっかいな劇作家ですよね(笑)。
物語を観ていると、欺瞞の上に成り立っている、普通の日常生活を受容している
部分もあったような気もしたのですが、その反面ヘドヴィクの死に象徴されているような、
そういった類いのものを徹底的に拒否しているような部分もあったりして、なんか妙。
色々な分野の著名人がイプセンの作品に対してコメントを残していて、それらを一まとめにした項目がパンフの中にあったので読だのですが、大半は好意的な内容だったのに対し、それとは逆に物凄くヒステリックに反応して罵詈雑言オンパレードなコメントを残している人も居たりして、興味深かった。
きっと、どこかの誰かにとって、触れてはいけないような
部分を抉り出して書く作家なのだと理解した。
イプセンの作品は作家本人が生きてきた境遇がそのまま作品の中の登場人物達に深く投影されているとの事なのですが、その肝心なイプセンの事を、
自分は何も知らない……

“ こんな所で、下手な感想文ぐだぐだ書く暇があるんなら、
はよ図書館へ行かんかい  ”

なんて、天から声が降ってきそうなので、取りあえず原作本を借りて
読んでみようかと思っております。
作品に対しては色々思う事は沢山あるんですけどね〜(収集がつかない状態だけど・笑)
しかし、今回、この綺麗な舞台の演出を手がけたタニノさんって凄いな。
普段は小劇でアングラ劇をやっているそうだが、
自分、アングラ劇ってあんまり得意じゃないけど(笑)
一寸観てみたくなりましたね。

 | HOME | 

…パコと魔法の絵本…

……傀 儡 人 間……

My Favorite Album

・・・・・・カレンダー・・・・・・

10 | 2008/11 | 12
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

・・・・・最近の記事・・・・・

・・・・・プロフィール・・・・・

朔耶♪

Author:朔耶♪
都内で普通に会社員をしています♪
音楽・舞台等に関しては常に
【現場確認・現場調達】
をモットーとしております(笑)
TVよりラジオが好きで、仕事中はいつも
聞いてます。特に今は、
TBSラジオのストリームの大FANです♪

・・・・月別アーカイブ・・・

・・・・・・カテゴリー・・・・・・

・・・・・ブログ検索・・・・・

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: